東海道コースの案内
石部エリアの見どころ紹介
〜昔の面影を残す数多くの文化財を訪ねて〜
野洲川と山々の美しい風景が望める湖南市の西部に位置するのが、最盛期には216軒の商家や62軒の旅籠が軒を連ねていた石部宿です。当時は伊勢路への街道として多くの人の往来で賑わっていました。約36キロある京都・石部間は、京都を朝出発すると、夕方ごろに到着することから「京立ち石部泊まり」と言われていました。
吉姫神社
吉御子神社とは対の関係にあり、5月1日の例祭にはそれぞれのみこしが宿内を巡行します。かつて草相撲や花相が行われていたと伝わる境内には、南北朝時代の作とされる木造狛犬、万病に効くという宮前の湧き水があります。
常楽寺と長寿寺
常楽寺は西寺、長寿寺は東寺と呼ばれ、いずれも奈良時代に良弁が開いたと伝えられ、阿星山三千坊の中心となっていました。常楽寺の本堂は南北朝時代に再建されたもの、三重塔は室町時代の建立でどちらも国宝です。長寿寺の本堂も国宝で、重文の弁天堂や釈迦如来像等多くの文化財が残されています。
吉御子神社
吉姫神社(女神様)と対の関係となる男神様とされ、厄除け・安産・交通安全の守護神として信仰されています。本殿(重文)は慶応元年(1865)に京都の上賀茂神社の旧本殿を移築したもので崇徳天皇の総研と伝えられています。
道の辺広場
昔の面影を色濃く残す石部宿の落ち着いた街並みを、いつまでも保存しようという目的で作られたポケットパークです。散歩の途中に立ち寄って休憩したり、周囲の風景をゆっくりと眺められる住民憩いの場となっています。
湖南市東海道石部宿歴史民俗資料館
雨山文化運動公園内にあり、関所をくぐるとそこには江戸時代に賑わった東海道石部宿です。当時を再現した旅籠・茶店・商家などが立ち並ぶ「石部宿場の里」と小島本陣をはじめ街道の資料を展示している「東海道歴史資料館」があります。
栗東エリアの見どころ紹介
〜旅人の心身を癒した豊かな自然と道中薬〜
六地蔵の辺りは、草津宿と石部宿のほぼ中間に位置する「間(あい)の宿」で梅の木ともよばれていました。にぎわいを見せた街道筋には、葛飾北斎の浮世絵にもある「和中散」という漢方薬を売る店が数軒あり「和中散本舗」は現在でも史跡として残っています。
新善光寺
鎌倉時代の中期、信濃の善光寺阿弥陀如来像 分身を請来したのが始まりです。客殿前には枯山水の庭園があり、本堂には地下を巡る「戒壇巡り」があります。春秋の彼岸には「牛に引かれて善光寺参り」と多くの人で賑わいます。
旧和中散本舗
江戸時代「和中散」を売る「ぜさいや」の本舗として栄えました。国指定史跡。徳川家康の腹痛を治した薬として有名です。「間の宿」として公家・大名などの休憩所も務めました。大⻆家住宅は国指定重要文化財、大⻆氏庭園は国指定名勝。
栗東歴史民俗博物館
栗東の優れた歴史的文化遺産を永く後世に守り伝えていくため、展覧会や関連事業を開催しています。
栗東自然観察の森
都市近郊に残る身近な自然を活用した、五感を通して 自然に親しみ観察できる施設です。様々な年代の方に参加していただける自然観察会や各種イベントも実施しています。
東方山安養寺
奈良時代に良弁僧正が開基したと伝えられます。多くの文化財を宝蔵。安養寺山の山裾を築山として、巧みに利用した池泉鑑賞式庭園は県指定名勝です。
草津エリアの見どころ紹介
〜道標や本陣をたどり街道文化にふれる〜
東海道と中山道の分岐点として繁栄した草津宿。本陣に残る宿帳には吉良上野介や明治天皇、土方歳三、シーボルトなど有名な人物の名が見えます。草津は現在も交通の要衝としてにぎわい、街道文化は多くの史跡や祭りによって大切に受け継がれています。
旧草津川堤防
旧草津川は、川床が周囲の家並みよりも高い天井川として知られていました。かつては雨で水があふれると旅人の足を止め、困らせ、堤防には桜の木が植えられ、春には美しい散策道となります。
追分道標
東海道と中山道の分岐点に立つ火袋付きの道標。京都・大坂・尾張・美濃などの定(じょう)飛脚問屋や、播州・備前・江戸の日雇方など、街道を往来する人々の寄進によって建てられたものです。
史跡草津宿本陣
本陣2軒、脇本陣2軒、旅籠屋は70軒余が軒を連ねていたという草津宿。当時の姿を完全な形で残す全国で唯一の本陣とされ、平成8年の整備後、上段の間、向上段の間、庭園や台所土間など、かつての本陣を見学することができます。国指定史跡。
立木神社
草津宿の氏神で「伊勢参宮名所図会」にも紹介されている。境内にはかつて追分にあった県内最古の石造道標などがあります。